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JR北海道で見つけた1分接続は、旭川に8時34分に到着する富良野線の普通列車から、8時35分に発車する特急オホーツク1号・網走行きへの乗り換え。これが可能なら、富良野方面から網走方面へ抜けるのに実に便利な接続だが、乗り換えは現実的ではない。

旭川8時34分着の富良野線の列車が、始発駅の富良野を出発する時間は7時24分。通学で利用する中高生が途中の美瑛などで乗降する可能性が高い列車だ。となると、旭川到着が遅れる可能性が高い。1日に4本しかない特急が、通学で遅延する可能性が高い列車を毎日待つことはないだろう。

ほかに、白石(札幌市)での千歳線と岩見沢方面の函館本線の乗り継ぎで1分接続が見つかった。だが、実際に行ってみたところ、白石での乗り換えのアナウンスで、1分後にやってくる列車の案内はなく、階段を上ってホームを移動しなければならないこともあり、1分での乗り換えは不可能だった。

時刻表では1分に見えるが…

JR東日本は、羽前千歳(山形市)での仙山線と奥羽本線天童方面の列車の接続で1分というケースが見つかったが、仙山線や奥羽本線の到着時刻を調べると、実は2?3分の乗り換え時間があることが判明。時刻表上は1分接続に見えるが、実は違うことがわかった。

JR東海は、金山(名古屋市)での中央本線と東海道本線の接続で1分接続が見られるが、金山のホームの位置関係や、中央本線、東海道本線の運転頻度を考えると、乗り換えは不可能だ。

JR西日本の尼崎(兵庫県尼崎市)での東海道本線、福知山線、JR東西線の1分接続は、乗り換えができることもあるが、乗り換えられなくても仕方ない、というものだろう。福知山線の事故以降、複雑な運行形態の関西圏のJRでは、定時運行に関して以前よりシビアではなくなった。

櫛ケ浜(山口県周南市)での岩徳線と山陽本線柳井方面、備中神代(びっちゅうこうじろ、岡山県新見市)での芸備線と伯備線米子方面の接続では、時刻表のうえだと1分接続に見えるパターンがあるものの、到着時刻を乗り換え案内サイトで調べると実際にはそれぞれ数分の乗り換え時間があった(時刻表と違い、すべての列車のすべての駅で到着時刻と発車時刻が掲載できるのは、乗り換え案内ソフトの強みであると実感した)。


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