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10月22日は総選挙の投票日だが、勝ち馬投票券も忘れちゃいけない。週末はクラシック3冠のうち、「真に強い馬が勝つ」といわれる菊花賞(10月22日、京都競馬場11R)。今年はダービーの1?3着馬が出走を回避してしまい、しかもこの週末は台風が日本列島直撃というわけで、まことに難解で、いかにも荒れそうなレースとなっている。

「3分で勝負がつく」菊花賞はサトノアーサー本命で

そこでどうするか。皐月賞馬アルアイン(クリストフ・ルメール騎手騎乗)、神戸新聞杯でダービー馬レイデオロに次ぐ2着だったキセキ(ミルコ・デムーロ騎手騎乗)といった人気どころは、順当には来ないと思うのだ。

筆者の投票先はサトノアーサー。この夏の馬体の充実ぶりがすばらしく、調教もよく、枠順もいい。きさらぎ賞で京都競馬場の重馬場を経験済み(2着)なのも買い材料だ。対抗にはミッキースワロー。セントライト記念の勝利は鮮やかだった。「菊は京都で関西馬」というのが毎度のお約束だが、関東馬にチャンスがあるとしたらこの馬だろう。

穴馬としては、11カ月ぶりに出走するブレスジャーニーが気になる存在だ。2歳時に3連勝し、骨折してレースから遠ざかっていたが、ぎりぎりで菊花賞に間に合った。ぶっつけ本番がG1レース芝3000mは冒険だが、これが来たらいきなりスター誕生である。

去年はサトノダイヤモンドが、一昨年はキタサンブラックが勝利して、スターホースの座をゲットした菊花賞。総選挙の開票速報は翌朝までかかるが、こちらは一瞬(3分ちょっと)で勝負がつく。「真に強い馬」を慎重に見定めたい。

かんべえ(吉崎 達彦) 双日総合研究所チーフエコノミスト

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Kanbee

吉崎達彦/1960年富山県生まれ。双日総合研究所チーフエコノミスト。かんべえの名前で親しまれるエコノミストで、米国などを中心とする国際問題研究家でもある。一橋大学卒業後、日商岩井入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員や、経済同友会代表幹事秘書・調査役などを経て2004年から現職。日銀第28代総裁の速水優氏の懐刀だったことは知る人ぞ知る事実。エコノミストとして活躍するかたわら、テレビ、ラジオのコメンテーターとしてわかりやすい解説には定評がある。また同氏のブログ「溜池通信」は連載500回を超え、米国や国際政治ウォッチャー、株式ストラテジストなども注目する人気サイト。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『アメリカの論理』(新潮新書)など多数。競馬での馬券戦略は、大枚をはたかず、本命から中穴を狙うのが基本。的中率はなかなかのもの。

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