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価格高騰の高波を乗る越える知恵とは?(写真:xiangtao / PIXTA)

値上げの春がやってきた。

まず、業務用ビール系飲料が上がり、そして「ゆうパック」送料改定、さらに引っ越し料金も上がっている。それだけでなく、2017年からの異常気象の影響で、軒並み野菜が高い。

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特に、鍋料理に欠かせない白菜や大根は手が出せない価格となった。白菜4分の1個の見切り品ですら200円という値段を見た時はのけぞった。暖かい地域ならましかと沖縄県内のJA直売所で調べたところ、2月上旬でやはり白菜1個が380円であり、日本全国ほとんど逃げ場なしという状況。4月には価格が落ち着くのではという報道は出たが、まだまだ足元は厳しい。

服やレジャー費は我慢できても、高いからと言って食べないわけにはいかない。思えば2016年も北海道を直撃した台風の影響で野菜が高騰した。ホッとしたのもつかの間、2017年でも夏から秋にかけての長雨や台風・低温が野菜の生育を妨げ、そのまま今に至るわけだ。

エンゲル係数は高止まっている

総務省発表の「家計調査報告(家計収支編)平成29 年(2017 年)」の速報によると、2人以上の世帯の消費支出のうち「食料」にかかるおカネは2016年比では微減。具体的に数字を言えば、月にかかった食費は7万2866円となっており、前年に比べ名目で0.1%、実質で0.8%の減少だ。

エンゲル係数(消費支出に占める食料費の割合)は25.7%と、こちらも0.1ポイントの低下となっている。ただエンゲル係数はここ数年上昇し、昨年は1987年以来29年ぶりの高水準を記録している。昨年はほぼ横ばいと高止まっている状況といえる。

日本全体を相手にしての平均額などあまり意味がないとは思うが、せっかく国が調べてくれた数字なので、各家庭でどのくらいの食費がかかっているのかを、もう少し細かく見てみよう。


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