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いま新大久保で人気を集めているのは、韓国式ホットドッグ。形状はホットドッグなのですが必ずしもソーセージは入っておらず、棒状の揚げパンにチーズがたっぷり入っているスナックです。かぶりつくとチーズが伸びる様子がインスタ映えするため、SNSによく投稿されています。韓国ブームとインスタ映えは密接に関係しているのです。

カカオトークは使わなくてもグッズは人気

第2次韓流ブームを牽引したK-POPも、変わらず人気です。「防弾少年団(ぼうだんしょうねんだん)」は、BTSの名前でも活動する人気ヒップホップグループです。また、「EXO(エクソ)」という男性アイドルグループや、女性グループ「BLACKPINK(ブラックピンク)」も人気があります。

ある女子高生は、防弾少年団のファンが高じて、ハングルを覚えたとのこと。母音と子音の組み合わせで音を表記するハングルは、ひらがなの仕組みと似ていて覚えやすいと言います。「ハングルは文字の形も○とかでかわいい」という彼女は、Twitterアカウントの名前やプロフィールもハングル文字で記載していました。

ハングルは中高生たちのLINEのステータスメッセージにもよく使われていますが、何を書いてあるのかが一部の人にしかわからないのもポイントとのこと。ステータスメッセージはコピーできないため、人のステータスメッセージに何が書いてあるのか、翻訳ツールで訳したくても訳せないと嘆く中学生もいました。

先のハングルを覚えた女子高生は、週末に友人と韓国旅行にも出掛けるそうです。アルバイトでおカネを貯めれば2泊3日で遊びに行ける韓国は、女子高生にも手が届く海外旅行です。YouTubeの韓国語講座で覚えた韓国語でグルメを堪能し、防弾少年団の写真やグッズを買い、コスメをおみやげに帰国するそうです。

韓国のカカオフレンズストアでの様子を配信する人気配信者「PKA」(画像:YouTubeより)

韓国みやげの1つとして、メッセージアプリ「カカオトーク」のキャラクター、「カカオフレンズ」のグッズも人気です。日本ではLINEの人気に押され、それほどユーザー数も伸びていないカカオトークですが、カカオフレンズのグッズはかわいいと評判です。

中高生たちに人気のライブ配信者「PKA」(男女3人組の高校生)や「ねお」(高校生のモデル)も韓国旅行に出かけたばかり。彼らはMixChannelやYouTube、Tik Tokなどで積極的に動画を配信しており、旅行でゲットした韓国ファッションやカカオフレンズグッズなどを公開しています。中高生たちが韓国にあこがれてしまうのも無理はありませんね。

ある女子高生は、「お母さんと韓国の時代劇を見たのがきっかけで韓国にはまった」と言っていました。第1次韓流ブームにはまっていた世代が親となり、子どもと一緒に楽しんでいるケースもあるのでしょう。政治的な側面よりも純粋に異国の文化を楽しむ空気が、親子2世代にわたって培われたのかもしれません。

鈴木 朋子 ITライター・スマホ安全アドバイザー

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すずき ともこ / Tomoko Suzuki

メーカー系SIerのSEを経て、フリーランスに。SNSなどスマートフォンを主軸にしたIT関連記事を多く手がける。10代の生み出すデジタルカルチャーを追い続けており、子どもの安全なIT活用をサポートする「スマホ安全アドバイザー」としても活動中。著作は『親が知らない子どものスマホ』(日経BP)、『親子で学ぶ スマホとネットを安心に使う本』(技術評論社)など多数。
http://tomoko.chu.jp/

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