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国枝調教師と木實谷場長にアーモンドアイの夏休みを取材した時に「ジェンティルドンナを超えたい」という目標を聞いた。

ジャパンCのレース後、木實谷場長は「ここまでG?4勝で数字的に3歳のジェンティルドンナに並ぶ最低限の目標は達成できた。それにしてもすごい時計。もう更新されないのではないか。スタッフの努力もあって自信を持って送り出せたが、結果を出せてホッとしている」と喜びをかみしめた。同ファームにとっても今度は世界を目指す戦いが始まる。

アーモンドアイの参戦がもたらす効果も

国枝調教師は普段自分の管理馬が勝ったレースを見返すことはほとんどないという。

「もうわかっているからね」

ところが、アーモンドアイの勝ったレースだけは繰り返し見るという。

「この馬のレースだけは何度見ても楽しい」と笑う。ジャパンCもレースの夜に何度も見返した。百戦錬磨の名伯楽ですら虜になる。それがアーモンドアイの魅力だろう。国枝調教師は厩舎を開業する前に1984年のドバイ奨学生制度で欧州を訪れている。名馬でありのちに大種牡馬にもなったサドラーズウェルズが勝ったフェニックスチャンピオンS(現アイリッシュチャンピオンS)を現地で見た。

イギリスやアイルランド、フランスの競馬を見た。ロンシャン競馬場や、広大な自然の中にあるシャンティイ調教場を見て、そのスケールに圧倒された。7月から2カ月間だったため10月に行われる凱旋門賞は見ることができなかった。

「凱旋門賞は見たかったけど帰らなければならなかった。今まで凱旋門賞は一度も生で見たことがない。だから、アーモンドアイに連れて行ってもらえたらいいね」と思いをはせる。

2016年の凱旋門賞から始まった海外競馬の国内発売。マカヒキの参戦で沸いた初回の国内売り上げは41億8599万5100円だった。これは現在でも1レースの売り上げの最高額である。昨年の凱旋門賞は34億4333万6600円、今年の凱旋門賞は24億7567万6900円だった。海外競馬の国内発売は最初のような熱狂ぶりではなく、徐々に落ち着いた形になりつつある。


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