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ビジネス文書は気持ちが伝わるのが第一です(写真:でじたる・らぶ/PIXTA)
主にビジネス書作家のデビューを支援するフリーの出版プロデューサーである亀谷敏朗氏による連載「伝わる文章術」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

記憶に残るビジネス文書の作り方

お礼状やお詫び状を除くと、大抵のビジネス文書は用件が伝わればそれでよいわけですから、簡潔であるほどよいビジネス文書といわれます。ですが、ほんの一文が添えられることで、無味乾燥で紋切り型の定型文に魅力的な彩が加わるのであれば、大いにその効果を活用してみるべきです。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

メラビアンの法則にあるとおり、言葉の情報は視覚情報に比べ伝達能力で大きく劣ります。しかも忘れられやすい。ところが、そういう言語情報でも「感動」が伴っていれば伝わりやすく、記憶にも強く残るといわれます。文書に気持ちを込めるとは、いわば記憶に残る人になるためのスキルです。

私は、年末に支払明細書をクライアントから送ってもらっていますが、そこに「今年はおかげさまで昨年対比〇%伸ばすことができました」とあると、自分が業績に貢献していないことを重々承知していても、ついうれしくなり、来年こそ貢献できるように頑張らねばと思います。そして、そういう一文を添えてくれた人のことは忘れません。

ビジネス文書のフォーマットは、現在、ネット上にいくらでもあります。定型文はその中からよさそうなものを選んで参考にすればよいでしょう。私自身、ビジネス文書のフォーマットは30年以上前の新入社員時代に覚えたものをいまでも使っています。ビジネス文書のフォーマットはひとつ憶えておけば、概ね何とかなるものです。フォーマットに悩むよりは、どうやってそこへ気持ちを込めるかに神経を使ったほうがよかろうというのが私の経験から言えることです。


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