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さて、関東平野の端に達した上越新幹線は、これより日本列島の脊梁山地として連なる三国山脈を越える。あらかじめ新潟県越後湯沢までの概略を記すと、高崎から8km強で約15.4kmの榛名トンネルに入り、吾妻川と吾妻線を吾妻川橋梁で跨ぎ越して約14.9kmの中山トンネル。抜けてアーチの赤谷川橋梁を渡ると上毛高原駅で、約7.3kmの月夜野トンネルから短い第一、第二湯原トンネルを挟み、そして谷川岳を貫く約22.2kmの大清水トンネルに入る。

新潟駅は同一平面ホームで「いなほ」接続

長岡から新潟へは、越後平野の平坦区間である。途中の燕三条付近に量販店が立ち並ぶ新興型の市街地を見るほかは、広大な水田地帯が広がる。遠く弥彦山の麓まで平坦な光景は、まさに米どころを象徴する。

信濃川を渡る付近から新潟市街に入る。やがて、西側からの進入に対して越後線が寄り添う。

新潟駅は今年4月15日、連続立体化事業として建設中だった在来線高架化の第1期工事が完成した。その高架線が既存の新幹線高架の位置まで上がってくる。新しい高架電留線には、もはや残り少ない115系の姿を見た。そして、「Maxとき315号」は新幹線ホームのうち最も北側、在来線と並ぶ11番線に到着した。

高架に上がった在来線ホーム。大きなアーチの上家も特徴(撮影:久保田 敦)

在来線高架化の第1期工事では、第2期完成後は3面5線となるうちの4線、2?5番線を新ホームとした。この高架の新しい5番線ホームは、新幹線11番線に接する形で造られた。すなわち羽越線特急「いなほ」との乗り換え利便を改善する目的で、1面のホームを挟んで新幹線と在来線が並ぶ形である。「Maxとき315号」を待ち受けていたのは、車体をブルー一色に染めたE653系の「いなほ5号」だった。

在来線高架ホーム5番線から新幹線に乗り継ぐ人々(撮影:久保田 敦)

「Maxとき315号」の到着は12時24分。到着するとまずは既存の11番線側のドアを開け、次いで在来線5番線側のドアを開けた。車内放送では「お乗り換え側ホーム」と案内していた。「いなほ」との間はフェンスで仕切られ、前後の指定席側と自由席側で2カ所の乗り換え改札が設置されている。このホームは番号を振っておらず、「乗り換えホーム」専用の扱い。理想を言えば、さくなど設けず目の前の相手列車へと歩を進められればよいのだが、他の在来線ホームとも容易に行き来ができるため、北海道新幹線新函館北斗駅と同様のチェックポイントが設けられている。


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