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 今年5月、米国の人気歌手、アリアナ・グランデさんが英国マンチェスターで開催したコンサートが自爆テロに会いました。このときも動きが素早く良かったんです。とにかく急いで避難する。それは日ごろから危機感を強く感じているから出来るんです。

 あのテロだって決して日本人をターゲットにしたわけではありません。でも、恐らく普通の日本人は、どうしていいかうずくまってしまう。せめて教育の中でどうやって逃げるか、もっと具体的に教えないとダメなんじゃないか、と思いますね。それくらいテロって今は身近で日常的な場所で起こっていると思うんです。

 学校の避難訓練は?私も日本の公立学校で勉強しましたけど?地震が来たら「机の下」みたいなお決まりのパターンがありました。それをひたすらやっている。座布団を頭に乗せてどこに逃げるかって感じだけど、もっといろいろなものを想定した方がいい。日本人がこれほどいろんなところにいて、どんな事態に遭遇するか分からなくなっている時代ですし、まして日本国内にまでミサイルが飛んでくる恐れだってあるわけです。どう対処して自分の身を守るか、子供たちに具体的に教えた方がいい。

 MXテレビの「モーニングCROSS」でご一緒している堀潤さんの話では、韓国では、もしもの事態が起きたら、どこに避難しろといった様々な指示が町のあちこちにはってあったそうです。そういう段階なんです。

 日本のメディアでは一般国民の関心は高くないなんて言っていますが、全然違います。私の周囲には在日のお友達がいますが、彼らは親戚が向こうにいて、敏感に見ていますよ。Jアラートにしても彼らは「Jアラートへの非難はいかがなものかと思う」と盛んに発言していました。

何もできない意味のない時間か

 Jアラートが鳴っても数分しかないから意味がない、という批判もありました。でも4分前に分かるってすごい話なんです。

 例えば、今からミサイルが落ちてくると言われたとしますよね。アラブの場合、墜ちてくる4分前だったらまず助かりますよ。毎日危機感の中で生きている人達にすれば4分って逃げられる時間です。

 もちろん、万が一の備えは必要です。何かがあったとき何を持って逃げるか、常にまとめてあるとか、そうした備えは必要でしょうが、考えよう、使いよう次第で命を守るために4分は決して短い時間じゃないんです。

 ツイッターを見ていたら「ふにっとさん」という人が次のような書き込みをしていました。

《病院の待合室でJアラートが鳴ってから4分くらいしかないのは短いって言ってる。テレビ番組を見ていた高齢女性が、「ほんと今の若い者はぁ。戦時中は飛行機の音が聞こえてからサイレンがなっとった。早めにわかるんやからありがたい」と言ってた》

《Jアラートに戦争経験者は戦時中思い出して怖い思いしただろうとか意味不明な批判を見たけど、病院の待合室にいた高齢者達は確かに戦時中思い出して戦争はいやだって言ってたけど、北朝鮮に対して怒ってあんなの〇してしまえばいいのにって言ってる人はいても、日本を批判してる人はいなかったよ?》

 いかに日本のメディアがいびつに報じているか。考えさせられます。



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