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次に注目したいのは「携帯電話の普及率」だ。固定電話の普及率も載せているので、それと比較して見ると面白い。

まず携帯電話のデータでいえば、発展途上国が軒並み上位を占めていることがわかる。バーレーン、モルディブ、タイ、コスタリカ、モンテネグロ、トリニダード・トバゴ、オマーン、エルサルバドル……など。

普及率は140%?200%

これらの国々の携帯電話の普及率は140%?200%ある。それだけの数の端末が出回っているということは、発展途上国でネットワーク通信が爆発的な広がりを見せているということでもある。こうしたことが、経済のグローバル化を後押しする一因となっているのだ。

近年アフリカには世界的なグローバルIT企業が次々に進出している。「固定電話の普及率」ではアフリカの国は1カ国もランクインしていないように、電話や銀行をはじめとする伝統的なインフラが整っていない国でなぜそんなことが可能かというと「ケータイ」があるからだ。

たとえば、アフリカのある国では、給与は現金ではなく電子マネーで支払われているという。地続きの経済発展なしに、先進的な社会が一足飛びに生まれているという今の状況をこのデータは示している。

言い換えれば、経済発展のパターンに完全なパラダイムシフトが起きているということだ。伝統的な理論がもう通用しない。IT技術、とりわけ「ケータイ」の普及がそういうものを一気に飛び越えてしまっているのだ。


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