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商品はバラエティー豊かで、地元の生鮮食料品や手工芸品だけでなく、衣服やパソコンを販売する軽トラもあった。道の駅とフリーマーケットを掛け合わせたような場だった。いずれも売り手と買い手が直接言葉を交わしながら買い物をしていくというスタイルで、コンビニエンスストアやスーパーマーケットでは味わえない、人と人とのつながりを実感できる。

軽トラ業界では最大のライバル同士も並んで展示

東武宇都宮駅から100mほど進んだところにある広場「オリオンスクエア」では、新車の軽トラの展示もあった。地元のスズキとダイハツ工業のディーラーが、ディスプレーを施した軽トラを2台ずつ展示していた。スズキとダイハツは軽トラ業界では最大のライバル同士であるが、ここでは全員が2つのブランド名を入れたブルゾンを着ており、呉越同舟という雰囲気だった。

スズキとダイハツの軽トラ展示(筆者撮影)

ダイハツの担当者に聞くと、この場でクルマが売れることはないが、あとでディーラーに足を運んできてもらうために、車両説明を行いつつカタログとディーラーリストを配っているとのことだった。

大学の参加もあった。地元ではなく、愛知大学の三遠南信地域連携研究センターだった。三遠南信とは愛知県・静岡県・長野県の県境地域を指した言葉で、この地域を対象として地域研究や地理情報システム研究を推進。文部科学省の共同利用・共同研究拠点制度における「越境地域政策研究拠点」として認定されている。

愛知大学の三遠南信地域連携研究センターによる軽トラ市研究(筆者撮影)

三遠南信地域では過去に2回、全国軽トラ市が開かれていることや、新城市が3大軽トラ市として数えられているということも、研究の発端になったのだろう。


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