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 シュルツ氏は、アジアでの不動産投資調査を通してトランプ大統領の長男・長女(クシュナー氏の妻)と交流。クシュナー顧問に「信頼に値すると保証できる北朝鮮高官が会いたがっている」と伝えた。クシュナー顧問はCIA(米中央情報局)のマイク・ポンペオ長官(現国務長官)につないだ。ポンペオ氏はCIAルートを駆使して、当該北朝鮮高官に連絡を図った。かくして、ポンペオ氏は平壌を極秘訪問して正恩氏と会見した。

 ただ、CIAや国務省は北朝鮮上層部に欧州や中東などの政治家・実業家を経由するいくつかのルートを持っており、シュルツ氏の影響力がどの程度だったかは判断ができない。

 確かなのは、シュルツ氏が朝鮮半島の核・ミサイル問題をトランプ政権に解決してもらい→緊張緩和を推進し→北朝鮮に眠る豊富な鉱物資源を開発したいと願っていること。では、アウディ会長逮捕とはいかなる関係があるのか?

 実は2009年、《北朝鮮産鉱石の独輸出を注視せよ》と題した小欄で、ドイツ自動車界が北朝鮮に寄せる視線を、次のように解説した(一部加工)。

 《非常に軽い金属マグネサイト。世界有数の産地が北朝鮮である。大日本帝國は日韓併合(1910?45年)時代の北朝鮮において、マグネサイトから抽出されるマグネシウム関連の生産工場を5つも保有していた。軍用機の軽量化に不可欠な物質であり、軍部はマグネシウムの安定供給を対米開戦条件の一つに位置付けていたほど。後述の茂山鉱山は戦前、三菱鉱業が開発するなど、北朝鮮内の銀・銅・石炭鉱山の多くは、統治時代に日本が切り開いた》



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