ニュース本文


 《半世紀以上を経た1990年代後半、マグネシウムは世界的ブームとなった。日本では携帯電話やノートパソコンなど、小型軽量化が進む情報機器への応用が主因であった。他方、ドイツの場合、環境問題に端を発した自動車の燃費向上に向けた軽量化対策のため、積極的にマグネシウム合金部品を採用した。自動車は小型情報機器に比べ需要量を必要とする上、独経済を支える基幹産業。マグネシウム合金に対する技術開発は他国に先駆けて始まっていて、その調達先確保は急務となった》

 つまり、ドイツが北朝鮮で、豊富なマグネシウムを採掘→継続的に輸入し→自動車に取り入れていれば、今以上の軽量化を達成し→排ガス量を偽ることなく、規制を無理なくクリアできていた可能性がある。

北の核開発を後押しした中米英独仏露の鉱山投資

 北朝鮮内にレアアース(希土類)を含む鉱物資源はどのくらい眠っているのだろうか。閉ざされた国家のこと、確定的数字に乏しく諸説が入り乱れる。が、世界屈指という見方では完全に一致する。

 日韓併合以来「鉱物の標本室」と異名をとり、開発が進められてきた北朝鮮の鉱物資源の種類は、併合時代の朝鮮総督府や米国・地質資源調査局、大韓鉱業振興公社などの調べを総合すると、開発競争力を有する鉱物資源が最低でも20種で、内8種が世界ランク10位以内に入る。



記事一覧 に戻る 最新ニュース読み比べ に戻る