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 北朝鮮の豊富な鉱物資源への開発・投資に積極的だった中国との間を仲介したキーマンこそ、朝鮮労働党の金正恩委員長の叔父・張成沢氏だった。

 さすがに北朝鮮も、中国の「資源侵略」に危機感を覚えたようだ。しかし、張氏粛清で北朝鮮産鉱物資源の対中輸出が止まったと考えるのは早計に過ぎる。

 何しろ、高熱への耐性を備えるロケットエンジン用の、また、耐蝕性に優れる原子炉用の、素材に必要な鉱物資源が国境のすぐ向こうに眠っているのだ。戦闘機のエンジン+戦車の装甲+携帯電話+ノートパソコン…の製造、兵器+自動車の軽量化対策に資する鉱物資源もズラリとそろう。中国が、技術・開発支援+資金援助と、それらに伴う独占的資源開発&輸入の権利を手放したり、座視したりするはずがない。

トランプ・習両氏の頭上を綱渡りする正恩氏の笑み

 ただし、中国は超弩級の対米不安を抱える。一つはもちろん、和戦両様の構えのトランプ政権が海上封鎖を狼煙に、対北攻撃に踏み切るパターン。もう一つは、北朝鮮が核・ミサイルを廃棄するパターンだ。



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