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圧倒的なパワーを誇るサーブの様子(筆者撮影)

“フロリダの子”とは、フロリダ州に住む大坂のことだ。ちなみにシャピーロにとっては、錦織圭選手も同じく「フロリダの子」と形容できる。彼にとっては、このふたりは「ジャパニーズ」でもあるが、それ以前に自分と同じ「フロリダ州民」という印象が強いのだという。

約134万ドル(1億4750万円)の賞金を手にした大坂に拍手を送りながら、彼は言った。

76歳の常連客の大坂評は?

「錦織と同じように彼女もこれから大金を稼ぐんだろうな……」。すると、彼の隣にたまたま座っていた、ロサンゼルス近郊からやってきた別の観客、フレッド・テスタ(76)も同じことを口にした。

15年間、毎年観戦してきたフレッド・テスタさんと妻のロレーネさん(筆者撮影)

「この優勝で、大坂に一気に注目が集まるな。スポンサー活動やテレビ出演に時間を取られすぎて、練習がおそろかにならないといいけど。彼女のマネジメント陣はどうなんだ??そのあたりちゃんとコントロールできそうなのか??大坂は、確かクリス・エバートのフロリダのボカラトンのクラブに所属してるよね?」

テスタはテニスのプレー歴約60年。エンジニアの職を現役で続けており、インディアンウェルズ大会のシーズンチケットを2003年から毎年買い、宿泊用にと大会会場近くにコンドミニアムまで購入してしまった。夫婦そろって2週間の全試合を観る目の肥えた常連客だ。

彼のように自分でテニスを実際にプレーするアクティブで裕福なシニア層が、「5つ目のグランドスラム」と称されるインディアンウェルズ大会を支えるメインの客層だ。


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