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「田舎暮らしは危険だ!!ってなりました。世間にはヒロシとして顔が知れ渡っていますから、普通の生活はできないんですよ。

絶対に『ヒロシだ!!?〈ヒロシです〉やれよ』って言われるじゃないですか」

自由な生活は最初こそ楽しかったが、だんだん不安が募ってきた。

お金はあったが、何をどうしたらいいかはわからない。お笑いをやる気にもならなかった。「どうせ、何をやってもダメなんだろうな」とネガティブに考える時期が続いた。

ヒロシさんがブログを始めたいと思って会社にお願いしたこともあったが、許可が出るのに3年間かかった。

「仕方がないことなんですが、3年もたったらやる気も情熱も失せてますよね……。

でも何年もそうやって悶々とした日々を過ごして、なんでこんなもったいない生き方してるんだろう?と思うようになりました。それでやっと行動を起こすようになりました」

マネジャーに勧められて、単独ライブを開催した。久しぶりにテレビにも出演してネタをやった。

所属していたプロダクションからは業務提携の形になり、元飲食店だった場所を事務所にした。もともとスナックだったのでカラオケができる「ヒロシのお店」として営業もした。現在はカラオケはやめ、カフェ「FOREST COFFEE」として不定期に店を開けている。

「やっぱり行動するとつらいことが多いです。でも『自分で決めて行動している』から、つらいことにも耐えられるんですよ」

そして2015年、ついにYouTubeで「ヒロシちゃんねる」を始めた。ただし、始めた時はユーチューバーとして稼ごうなどとはまったく思っていなかったという。

「キャンプしてる様子を記録に残したいと思ったんですよね。キャンプ仲間と後から見返したいなと思って。結婚式で流れる動画みたいな感じですね。そんな動画、他人が見たって全然おもしろくないと思ってました。もちろん意気込みなんかまったくありませんでした」

しかし、動画をアップしていると動画の再生回数は伸び、チャンネル登録者数も徐々に増えていった。

自分で作った動画でもらえた数百円がうれしくて

「動画に広告入れれば収入になるって聞いて、なら試しにやってみるかと思って入れてみたんですよ。そうしたら何百円か振り込まれたんです。これがうれしくてね。自分で作った動画で、グーグルからお金が振り込まれたぞって。そのうち『YouTube見てます』って言われるようになりました。たとえば仕事で訪れた沖縄のおばちゃんに言われたりして、これもとてもうれしいんですよ」

テレビに出演すればもちろん「見ましたよ」と言われることは多い。ただ当たり前だがテレビ番組はヒロシさん1人で作っているわけではない。

一方、YouTubeの動画はすべてヒロシさんが作っている。褒められれば喜びもひとしおだ。

ブレーク時代は最高月収4000万円だったヒロシさんだが、自分で作った動画を見てもらうことにより稼いだ数百円がとてもうれしかったのだ。


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