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1. 自分のことを客観視しすぎる「低温系ES」

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「ゼミでリーダーを任された際、コミュニケーションが必要だと感じていた。この経験で得たコミュニケーションスキルは、チームで共同する事が必須である社会人においても、非常に重要だと考えている。」

これは自分のことにもかかわらず、まるで他人事のように、自分の「状況説明」をしてしまっているパターン。もちろん自己分析において、客観的に自分の強み、持ち味を考えるのは大切なことですが、それだけでは書き手の想いや意志が伝わってきません。どうしてそう思うのか、どうしてその行動をとったのか、自身の想いや考えを記載しましょう。

上の例はこのように変えてみてはいかがでしょうか。

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「ゼミでリーダーを任された際、私は、チームをまとめるためにはコミュニケーションが必要だと考えた。メンバー1人ひとりのモチベーションを保ちながら雰囲気を良くしていきたい、という思いがあったからだ。また、教授とメンバー間の接点が少なく、もっとお互いの意見をスムーズに交換できるようにしたいと思い、自ら調整役を担った。チームで共同する事が必須である社会人においても、この経験を活かしていきたい。

華々しくても考えや努力が見えないとダメ

2. 具体性のない話が並ぶ「目次系ES」

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「私が部長になった時、部員が少なく廃部寸前だった。そこで私は新人勧誘に力を入れるため、勧誘期間に体験入部制度を作った。その結果、直近5年で最多の11人の新入生が入部し、部を存続させることに成功した。」

イベントの責任者やゼミのリーダーなど、重要なポジションについた学生に多いのがこのパターンです。「サークルで大きなイベントを成功させた」「ゼミのリーダーとして全体を取りまとめた」などの素晴らしい結果は書いてあるのですが、具体的に、書き手がどんな問題意識で、どんな行動をしたのかが分からないESになりがちです。

その結果を出すために、何を考えどう行動したのか、結果から何を学んだのか、エピソードを具体的に記すことが大切です。これらが書かれていて初めて、本人の強みや持ち味が伝わってくるのです。

先述の例は、私がかつて実際に目にしたESです。ここに書かれている結果は確かにすばらしいと思います。しかし、本人の考え、努力のほどが見えてきません。

このように変えてはいかがでしょう。

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「私が部長になった時、部員が少なく廃部寸前だった。私は3年間過ごした愛着のある部を存続させたいと思った。そこで私は新人勧誘に力を入れ、勧誘期間に体験入部制度を作った。体験を通して新入生と部員が仲良くなれば、新入生が部の雰囲気に惹かれて、入部してもらえるのではないかと考えたからだ。その結果、直近5年で最多の11名の新入生が入部し、部を存続させることに成功した。」

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